がん診療センター
1980年代初頭、がんが日本での死因の第一位となり40年余りになります。高齢化もすすみ、現在ではおおむね3人にひとりががんで命を落とす時代となりました。時代の変化に伴い、がん治療も単純に手術で、放射線であるいは抗がん剤で治すといった手法ではなく、手術治療、放射線治療、化学療法らを組み合わせた集学的治療が必須になりました。さらにまた、単に治ればよいという治療者目線だけのがん治療から、がん患者の皆さんの治療中・治療後QOL向上に配慮し、積極的にがん緩和療法を取り込んだ患者さん目線からの治療も求められるようになりました。これらと同時に現在では治療を受けられる側の患者さん自身も病気を知り、治療を知りそしてそのメリットやデメリットを理解し、がん治療に参画されることが求められています。そのためには地域社会との深い連携や啓発活動が必要です。
当院はこれらの目的を達するために、病院の手術治療部門、放射線療法部門、化学療法部門、緩和ケア部門ならびにがん診療推進・啓発部門を統合し、がん診療センターとして運営を開始します。専門的な高度な診断、治療から治療終了後のQOL管理まで、がん診療全般を当院で完結できる体制で引き続き地域の皆様のご期待に応えて参る所存です。
新型コロナウイルス感染症流行下におけるがん診療について
院内がん登録
院内がん登録とは
- 平成25年12月「がん登録の推進に関する法律」が成立し、がん登録が法制化されました。これに基づいて、当院は院内がん登録を行っております。
- 院内がん登録は、病院で診断されたり治療されたりしたすべての患者さんのがんの情報を、診療科を問わず病院全体で集め、その病院のがん診療がどうように行われているのかを明らかにする調査です。受診された患者さんが、どのような経過で病院を受診し、治療を受け、その結果がどうだったのかが病院として把握できます。そして、病院のがん診療がどのように行われているのかが分かります。
がん診療連携拠点病院等の整備について
当院は、希少がん、小児がん、AYA世代のがん患者への治療及び支援(妊孕制温存療法を含む)や、がんゲノム医療については医療機関と連携しています。