PICK UP「脳神経内科」

※標榜診療科名は発行時「神経内科」でしたが、「脳神経内科」に表記を変更しています。

当科について 脳神経内科 医療部長 井原 達夫

 当科は、内科的脳神経疾患に対応する診療科として開設し、7年目(※令和3年7月現在)に入りました。

 現代の超高齢化社会の中で、小樽市においても人口に占める高齢者の比率はかなり高くなっています。高齢期における神経疾患としては、認知症や脳卒中が多く、同居の家族も含めた家庭生活における支障が大きいことは、多くの人が経験し、認識していることと思います。

 認知症や脳卒中ほどはっきりした経過を示さないながらも重要なものとして、パーキンソン病をはじめとする一連の疾患群があります。  緩徐な経過のため早期に自覚症状を訴える方は少なく、発症後、数カ月から1~2年経過して受診される方が多い傾向にありますが、 他の病気や事故によるけがを契機に、急に日常動作が不自由になることがあります。特に最近は、独居生活をしている年配の人も多いためか、 転倒したまま動けない状態で発見され、救急車で搬送されることもあり、経過や症状を確認したところ、以前からパーキンソン病が進んでいた可能性が示され、検査で確認されることが少なくありません。

 加齢による運動機能の低下と考えるのも無理はないことですが、現在では頭部画像検査でこの病気の有無を確認することができます。検査で判明しても、この病気自体が直ちに直接生命に関わることはないため、治療の要否は十分時間をかけて相談することができ、 治療薬の選択の幅も広がっています。

 早期に治療を開始すれば、より少ない量の薬で日常生活の運動機能を維持できる可能性がありますので、心当たりがある場合は、かかりつけ医にご相談の上、脳神経内科の受診をご検討ください。

脳神経内科で診る病気

 脳や脊髄、頭からつながる神経、その周りの筋肉の病気を診る内科です。

 精神科・神経科が「こころ」の病気を診るのに対し、内科の一分野として、脳や神経、筋肉に症状が現れる「からだ」の病気を診ます。

 脳神経内科的な診療対象となる症状には、「うまく力が入らない」「歩きにくい」「ふらつく」「手足がつっぱる」「勝手に手足や体が動いてしまう」「ひきつけ」「むせる」「話しにくい」「物が二重に見える」「頭痛」「意識障害(突然倒れる、話しかけても反応がない、時々記憶がないことがある)」など多岐にわたります。

 精神科の病気のほとんどが、実際に病気の患者さんの脳を検査しても異常を見つけられないのに対し、脳神経内科で扱う病気は、脳に何かしらの兆候がみられます。

 ただし、中には精神科と神経内科のどちらでも診る病気もあり、「認知症」や「てんかん」などはその代表的なものです。

 このような症状の原因となる病気の早期発見のためにも、かかりつけ医に脳神経内科への受診をご相談ください。

問い合わせ先:脳神経内科外来/脳神経外科 TEL 0134(25)1211 内線1211

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