認知症についての健康教室を開催しました
9月3日(土)、当院講堂において、「自分らしくあるために~認知症の症状と予防について」と題した健康教室を開催し、多くの方が参加されました。
講師は当院の認知症看護認定看護師※1が務め、認知症とはどういったものかを詳しく説明しました。なかでも、認知症は「記憶が抜け落ちる、ヒントがあっても思い出せない」、加齢による物忘れは「一部を忘れる、ヒントで思い出せる」など違いがあることや、認知症は早期発見早期治療で、自分らしく過ごせる時間が長いことから、少しでも疑われるときは早めに医療機関を受診するようにということが説明されました。
講演の中では、病棟でも行われている認知症予防のための運動や指遊びなど、来場者も一緒に体を動かしました。
講演後の質疑応答では、来場者から「人の名前が覚えられないが大丈夫か」「一人暮らしをしているが、自分が認知症になったかもしれないというのはどう判断したら良いか」など日頃の認知症に対する不安を質問された方も居られ、「家族以外の名前を覚えられないのはよくあること、時間や日にち、曜日などが分からなくなる。毎日思い出せなくなる、家族の名前が思い出せない、といったことなどがあれば相談や受診を。」「料理の味付けが急に変わったなど、気になることがあった場合は、認知症度チェックをやってみたり、いきなり病院に行きずらい場合は、保健所に相談してみるのも良い。」と回答しました。
※1 「認知症看護認定看護師」は、認知症の各期に応じた療養環境の調整およびケア体制の構築や行動心理症状の緩和・予防といった知識や技術の資格を有する認定看護師※2で、道内では55人が資格を取得しています。
※2 認定看護師とは、看護師として5年以上の実践経験を持ち、615時間以上の認定看護師教育を受け、認定審査に合格し取得できる資格で、21の認定看護分野があります。
当院には、「皮膚・排せつケア」「緩和ケア」「感染管理」と「認知症看護」の4分野の認定看護師のほか、診療看護師、慢性疾患看護専門看護師という専門性の高い看護師が活躍しています。