市民公開講座『市民のためのがん治療』が終了しました。

 6月20日(土)午後1時30分より、小樽市立病院2階講堂において、市民公開講座『市民のためのがん治療』を開催しました。

 講演1は、「もっと知ろう!消化器がん」と題し当院消化器内科、後藤医師が講演を行いました。

消化器系のがんの種類や、発病から発見までの罹患経過年数による生存率のデータや、海外と国内の薬剤認可の違いなどから治療に使用する薬剤にも、工夫がなされているなど、医師の視点からの薬剤、薬価の説明がありました。来場者からは「医療の話だけだと思いましたが薬の価格など、医師しかわからないような話が聞けたし、すごくわかりやすくて参考になり、もっと色々な方の話も聞いて医療のことを勉強しなければと思いました。」といった感想が聞かれました。

後藤医師は、検診で見つかったがんと、受診で見つかったがんの5年後生存率の統計などから、がん検診受診の重要性、有効性を推奨しました。

 講演2は北海道がんセンターの西尾正道名誉院長による「これからのがん医療を考える」でした。

今回の市民公開講座は、西尾先生の患者さんが中心メンバーとなる「市民のためのがん治療の会」と小樽市立病院との共催で行われ、西尾先生の治療でがんを完治した元患者さんからの話もありました。

 西尾先生の話の中で放射線治療医として、これまで他科の医師へ、がんに対する有効な放射線治療が浸透していない問題を重要視し、そのような働きかけをしてきたことや、今後TPPによる医療制度の変化で、最も影響を受けるのが「がん医療」であるといった問題点をあげました。

西尾先生は講演の中で、がんは早期発見が重要と言っても、小さすぎて病理検査も不可能な場合があるので、あまりに早すぎても診断できなく精神的にも負担になるため、「適時発見、適時治療」がこれからのがん治療のキーワードで、自己防衛が大切と話されていました。

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