ご挨拶
小樽市病院事業管理者・病院局長 有村 佳昭
並木昭義先生の後任として2025年4月より小樽市病院事業管理者・病院局長を拝命しました。これを契機に幹部の若返りを図るのみならず、新たに病院局副局長のポストを新設し三人(トロイカ・三役)体制でこれからの難局に対応する所存でございます。
小樽市立病院は、二立病院を統合・新築して2014年12月に開院し、2024年12月に10周年を迎えました。この間、2018年9月の北海道胆振東部地震、2020年1月の新型コロナウイルス感染症のパンデミックに苛まれた、まさに受難の6年間でした。こうした状況下でも2018年には小樽市に市立病院が誕生して90周年を迎え、記念式典を無事執り行いました。2021年4月には「地域がん診療連携拠点病院」へ指定され、同年6月にはコロナ禍の真っただ中、病院機能評価を更新しました。2024年4月には後志圏域で初の「地域医療支援病院」に承認されました。さらに今年中に、手術支援ロボットを導入し本格稼働を目指しています。
つまり、当院の基本理念である地域基幹病院の外堀としての体裁が整ったと言えます。今後は、患者中心の医療の質向上や病院経営に全力を注ぎ、横の連携を深め組織内部の充実に取り組む決意です。
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の四つの英単語の頭文字から構成されたVUCAは、現代のビジネスや社会環境の特徴を表すために使われるフレームワークです。VUCAは、そのまま医療情勢にもあてはまります。VUCA時代に当院の基本方針を実現させ基本理念を目指すために、ここに新たにMVV(Mission, Vision, Values)を策定します。つまり基本理念が根本的な土台となり、基本方針が具体的な進路を示し、MVVが日々の活動や戦略に具体的な形を与える役割を果たすのです。小樽市立病院の果たすべきミッションとして、「市民が求める全人的医療」を行い、あるべき姿(ビジョン)として「信頼できる病院」「選ばれる病院」であること、やるべきバリューとして「医者の原点に立ち返り断らない」ことに定め、周知を図ってまいります。
これからも患者さんや働き手にも選ばれる病院であり続けるためには、さまざまな活動や教育体制を充実させて、魅力を高めていく必要があります。なお一層のご支援、ご指導を賜りますよう切にお願い申し上げます。
小樽市病院局 副局長 金内 優典
このたび、小樽市病院局 副局長に就任いたしました。日頃より当院をご支援くださる市民の皆さま、そして地域医療をともに支える関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
私は、がん診療の専門家として、これまで多くの患者さまと向き合い、「最良のがん治療とは何か」を常に追求してまいりました。当院は後志管内で唯一の「地域がん診療連携拠点病院」に指定されており、高度ながん治療を提供する重要な役割を担っています。がんは誰にとっても身近な病であり、早期発見から治療、さらには緩和ケアに至るまで、一貫した医療の提供が求められています。当院では、専門的ながん診療の充実を図りながら、患者さんに寄り添う医療を大切にしてまいります。
また、当院は地域の中核病院として、がん診療にとどまらず、救急医療、慢性疾患の管理、リハビリテーションなど、幅広い医療を提供しています。少子高齢化が進む中、地域に密着した医療の役割はますます重要になっています。私たちは、医療機関との連携をさらに強化し、「住み慣れた地域で安心して暮らせる医療環境」の実現に向けて努力を続けてまいります。
副局長として、医療の質の向上に努めるとともに、患者さんやご家族が安心して治療を受けられる環境づくり、そして職員が働きやすい職場の整備にも力を入れていきます。また、市民の皆さまとの対話を大切にし、ご意見を伺いながら、より良い医療サービスを築いていきたいと考えております。
小樽市立病院が、皆さまにとって「信頼できる病院」「安心して相談できる病院」であり続けるよう、職員一同、誠心誠意努力してまいります。今後とも、温かいご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
小樽市立病院 院長 越前谷 勇人
小樽市立病院の院長として、一言ご挨拶申し上げます。当院は「患者中心の医療」を理念に掲げ、すべての患者様に対して質の高い医療サービスを提供することを目指しています。
私たちは、患者様一人ひとりの声に耳を傾け、そのニーズや希望を尊重することが重要だと考えています。医療は単なる治療だけではなく、患者さんの生活の質を向上させるための支援でもあります。そのため、医療従事者全員が連携し、チームとして最善のケアを提供できるよう努めております。
また、患者様が安心して治療を受けられる環境づくりにも力を入れています。最新の医療技術を駆使しながらも、温かみのある対応を心掛け、信頼関係を築いていくことが私たちの使命です。
コロナ禍という未曾有の事態を通じて、私たち医療機関は地域の皆様と共に多くの困難を乗り越えてきました。コロナ禍では、医療の重要性が再認識され、私たちの役割が一層明確になったと感じています。
今後は、地域連携をさらに強化し、各医療機関との役割分担を明確にすることで、地域全体の健康を守るために尽力してまいります。私たちは、患者さん一人ひとりに寄り添い、必要な医療を提供することを使命としています。
今後とも、地域の皆様に信頼される病院であり続けるために、日々努力してまいります。何かご不明な点やご意見がございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。
どうぞよろしくお願い申し上げます。