小樽潮陵高校の医進類型の生徒が見学に来院
地域医療体験事業の一環として病院見学と研修医との懇談を実施
北海道教育委員会の「地域医療を支える人づくりプロジェクト事業」において、小樽潮陵高校は「医進類型」の指定を受けています。医進類型では、医学系の大学などへの進学を希望する生徒に向けて、進路に特化した学びが行われており、今回はその「地域医療体験事業」の一環として、2年生11人が小樽市立病院を訪れました。
病院各部門を見学し、医療の現場を体験
講堂で病院概要や医事業務についての説明を受けた後、手術室、リハビリテーション科、放射線室、検査室、医局などを見学しました。
また、臨床工学科では、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の体験も行い、医療現場を支えるさまざまな職種や設備について理解を深めていただきました。
研修医との懇談会で率直な質問が交わされる
見学の後には、研修医との懇談会を行いました。
医師を目指す高校生の皆さんからは、将来の進路や医療の仕事について率直な質問が寄せられ、研修医が自身の出身校や進路、趣味なども交えながら親しみやすく応じました。会場は終始なごやかな雰囲気に包まれ、活発なやりとりが続きました。

医師の働き方や日常について紹介
話題は、医師の働き方や休日の過ごし方から始まりました。
研修医からは、診療科や勤務する地域、病院によって忙しさは異なるものの、働き方改革も進みつつあり、連休を利用して旅行に出かけるなど、オンとオフを切り替えながら働ける環境もあることが紹介されました。
また、朝の始業から診療、手術補助、救急対応まで、研修医の一日の流れについても具体的な説明があり、日々の業務の実際を知っていただく機会となりました。
医師を志した理由や受験期の経験を共有
高校生の皆さんからは、「なぜ医師を目指したのか」「受験期に一番大変だったことは何か」といった質問も出されました。
研修医は、医師家系に育ったことや、高校時代の環境の中で自然に医学部を目指したこと、将来の選択肢を広く持てる職業として医師を選んだことなど、それぞれの経験を率直に語りました。
そのうえで、成績が思うように伸びない時期があっても、努力を続けることの大切さについて、高校生の皆さんへメッセージを送りました。
診療科の選択や医師としての進路の広がり
診療科の選び方についての話では、泌尿器科における多彩な手術やロボット手術の魅力、循環器内科の救急性の高さとやりがいなどが紹介されました。
一方で、あえて一度医療の現場を離れ、自分の可能性を広げようとしている医師の話もあり、医師という資格は一つの道にとどまらず、その先にもさまざまな選択肢があることが伝えられました。
命と向き合う現場の責任とやりがい
交流の中では、研修医の段階から手術の補助や縫合などを経験できること、また実際の医療現場では命と向き合う厳しい場面もあることが語られました。
特に、救急外来や心肺停止の患者さんへの対応など、生と死に向き合う経験は、医師としての責任の重さを実感する瞬間であることが率直に共有され、高校生の皆さんも真剣な表情で耳を傾けていました。
AI時代の医療に求められる力
さらに、AIの進歩と医療の未来についての話題も挙がりました。
AIは知識を補い、概要をつかむ助けにはなる一方で、その情報が正しいかどうかを見極めることは人間の重要な役割であり、患者さんに寄り添い、相手に伝わる言葉で説明する力や、人として向き合う姿勢は、これからも医師に欠かせないことが語られました。
また、医師が患者さんの前に姿を見せ、表情や言葉で丁寧に向き合うことそのものが、患者さんの安心感や信頼につながることにも触れられました。
医療の現場では、知識や技術だけでなく、相手にわかりやすく伝える力や、多職種と協働するコミュニケーション力も重要であることが強調されました。
地域医療の未来を担う世代に医療の現場を伝える機会に
最後に研修医からは、「まずこの場に来てくれたこと自体が素晴らしい」「医療者になることは、人の役に立つ大切な仕事」と、高校生の皆さんへエールが送られました。
高校生からも、「将来のビジョンがより固まった」「この経験を糧に頑張りたい」といった感想が聞かれました。
今回の見学と懇談会は、高校生の皆さんに医療の現場への理解を深めていただくとともに、当院にとっても、地域医療を支える次世代に医療の仕事や役割を伝える有意義な機会となりました。



