同窓会誌AMICUSの期だよりの作成に携わって

 私は1969年(昭和44年)に札幌医科大学の第16期生として卒業した。その後同大学の同窓会の16期の幹事の役職を果してきた。今回同窓会誌の期だよりに16期生の現況を報告することになった。

前文:16期生の活動の概要

 期だよりの趣旨は同期メンバーの近況報告および同期会の活動を同期だけでなく同窓会の皆さんにも知ってもらうことにある。平成26年に我々16期は70歳の古希をそして卒後45周年を迎えることを記念して、祝賀会の開催と記念誌の発刊を行った。記念祝賀会の様子は写真として掲載した。記念誌はこれまで卒後20周年から10年毎に発刊してきたが同期の年齢的なことを考慮して45周年記念誌を企画にすることにした。編集・作製作業を並木、石谷邦彦先生、そして事務局の高橋さんによって行った。これらの記念誌は同期はもちろんお世話になった大学関係者に配布し、また大学図書館に寄贈した。記念誌には16期会会長の浜辺晃先生が同期メンバーおよび同期会のこれまでの動向と活躍を彼の思いを込めて総括した。また昨年から新会長になった音無克彦先生の抱負、同期会活動の中心的メンバーである。浜辺、音無、石谷、並木の4名による16期の学生時代および卒後45周年を振り返っての座談会そして学担であった故漆崎一朗先生の追悼論文を掲載した。今回AMICUSの編集部より期だよりの要請があったので同期メンバーに最近の想いのメッセージや近況報告の依頼および毎年恒例の同期会案内の書状を送付した。その結果22名から原稿および21名から近況報告の提出そして18名から同期会出席の連絡があった。この16期会活動が円滑に行えるのは同期会の事務局が東札幌病院内に設置しており、事務担当として高橋都さんが熱心に取り組んでくれるお蔭である。期だよりのはじめには記念誌に掲載された浜辺先生の会長のメッセージを載せる。

本文:私のメッセージ

 2011年のAMICUSに16期だよりが掲載されて5年が経った。この5年間に我々の期は70歳の古希を迎え、2014年に卒後45周年祝賀会を開催し、2016年にその記念誌を発行した。
 同期は自分の人生マイライフの目標を決め、生き方をマイウェイで考え、その生活の過し方をマイペースで進めている。
 私は小樽市病院事業管理者として8年を経過し、二つの市立病院をいくつかの壁を乗り越えて統合・新築し、2014年12月に新病院を開院し今日に至る。目標達成には心意気、勇気、根気が必要である。
 最近自分に気になることがある。年齢が増すにつれ、体が固くなり、体力が落ち、余備力がなくなる。この体の変化に伴ない脳力、気持ちの面にも衰退の兆しがみられる。学会の名誉会員の集会で老人に関する話題がある。老人にはキョウヨウとキョウイク、すなわち教養でなく、今日行くところ、教育でなく今日用のあることが必要である。老人が積極的に行動して、自分の存在、プライドを強調し過ぎると老害になる。老人の日常生活で大切なことがある。風邪を引かないこと、肺炎になって衰弱死する。転ばないこと、骨折して入院するとボケる。義理を欠くこと、現役の時のように義理付き合いはせず気楽に過ごすことでストレスから解放される。
 これらの事実は明日は我が身に起ることとして心に留めておく。

編集後記:16期生の現況から思うこと

 現在同期メンバーは12名が死亡していることから69名が生存している。彼らの原稿、メッセージおよび会話の内容などから彼らの考え方、行動様式の本質は学生時代から変わっていないと感じた。彼らのこの同期会活動に対して積極的に参加する者は約30%、自分が必要と思う時に同期会に出席、近況報告、事務局に連絡をする者約50%そして関わりたくないとする者約20%の割合である。この割合は学生時代にクラスや学内の行事や活動に関わる人数の配分と同じであった。この事実は一般社会の組織においても組織の活動をリードする者、そのリードに従っていく者、活動に関心を示さない者の割合がほぼ同様であり興味深い。現在同期の関心事は現役からの引き際と老後の人生についてである。人の一生はローソクが燃え尽きる過程に似ている。ローソクは炎を燃やして存在を示す、その一方炎で自分の身を削りながら燃え尽きる。その様式には4つ程考えられる。1つ目はローソクは消える直前に一瞬炎が大きく輝く、すなわち一花咲かせてその存在を示す。2つ目は自分の炎を他のローソクに移して新しい炎を育てる。3つ目は周囲に影響されずに自然に燃え尽きる。4つ目は自分の内外の環境変化により炎が大きく揺れて消えていく。このような種々の様式は人にも見られ、その人の置かれている環境、立場、役割、人間関係によって異なってくる。人は終焉を迎えて「いろいろなことがあったが生きてきて良かった」と思えるのが幸せ者であると言う。そのようになるには周囲の物事に対して謙虚、感謝、貢献の気持ちをもって生きる。そうすることで人から好かれ、信頼され、尊敬される円滑、円満な人間関係が得られるからである。16期の皆さんがこれからの人生を元気で幸せに生きていくにはそれぞれが知力、気力、体力の維持に努めることが求められる。

16期幹事 並木 昭義

 

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